どうも、武信です。(No236)
前回の記事が以下です。
2020年教育改革への僕の本「フィクサーによる日本の教育改革本11 第15章 下」PART2です。
構想約5年以上!総文字数約31万2000文字以上の執筆物です。
フィクサーだと僕が思う理由は、2014年頃(正確には2013年頃から着手)から、この本を書き始めており、それと連動して日本の教育改革も進んだことが、まず挙げられます。
また、それ以上の確固たる証拠もありますが、それは伏せることにします。(本が1冊書けるほどの情報量になります)
3 「コンサルは会社の害毒である」からの引用・まとめ
また、外部の経営コンサルタントが役に立たない、もしくは日本では普及していない理由が、「コンサルは会社の害毒である」に載っていました。
短期雇用のアメリカや、株主志向のイギリスやドイツでは、コンサルは成績が良く、日本では普及していなかった理由は、過去に犯した経営コンサルの失敗を、日本人社員がいつまでも忘れなかったからだといいます。
また、アメリカでは通用したリストラ時のコンサル起用などが、日本では共同体経営で長期雇用なので、通用しませんでした。
アメリカではコンサルと付き合うと、以下の点で恩恵があります。
「短期利益志向の株主からCEOを守ってくれる点」、「経営コンサルが株主向けのメッセージを次々に打ち出し、時間を稼いでくれる点」、「早期に結果を出せるリストラとM&Aを勧めてくれる点」などです。
コンサルの名前を発表すれば、株価が上がって報酬が増えます。
一方、日本では株主志向が薄く、リストラも必要性が薄く、コンサルの提案が一度でも失敗したら決して忘れないという、コンサルにとっては悪夢のような状態でした。
コンサルの価値は、株式市場での反応や雇用リストラ、事業リストラ、「分析と仮説」「見える化」など、全て包括して売りだしますが、日本企業は「分析と仮設」「見える化」までしか必要としていないから、価格が高すぎて買うに値しません。
ちなみに「著者の会社は調査しかしないので、割安である」と書かれています。
また、MECE(ミーシー)を駆使して、「情報を全て集め、分析し、選択肢として提示する」ところまでは著者の会社はやりますが、どれが重要かという判断は会社側に任せると著者は主張しています。
理由はミーシーによる情報収集も、モレやダブリがなくせないという致命的な欠陥がある上に、どれが重要かという選択もコンサルの主観が入るし、さらにコンサルは当事者の会社側の人たちより、知識も経験も劣る(特に経験はほぼない場合が多い)から、情報提供だけに徹するのが倫理的にも望ましい、と著者が考えているからだといいます。
最終的な判断は「当事者である会社側が下すべきだ」と思います。
一番、会社のことを分かっているはずだからです。
企業の文化やイメージもそれぞれ違います。
外部が口を出すより、企業自身の文化によって特色を出すべきでしょう。
アップルはアップルらしく、ソニーはソニーらしい製品を出すのです。
また、著者の結論としてコンサルは必要ないということであり、全体を俯瞰する調査業務が必要だということです。
日本企業は現場中心で、俯瞰的に見るのが得意ではありません。
この章の最初の方に、日本の現場が視野狭窄に陥っている話はしましたね。
その解決法が、今まで述べてきたことなのです。
そして、俯瞰分析を著者が代わりにできると説いている本です。(しかも経営コンサルと違って、安価です)
俯瞰分析をした上で、視野を広げれば、後は現場の判断でも充分だということのようです。
日本の現場は無能なのではなく、俯瞰した全体像や視野を描けていないだけなのです。
僕の本も俯瞰分析です。
主張も入っていますが。
俯瞰分析は専門家がやらないとできないようです。
4 大学受験について
さて、大学受験は、学者や研究者の適性を見るための試験です。
つまり学問です。
学問の王者とビジネスの王者はベクトルが違います。
それを同時に測ろうということが、そもそも難しいのです。
ビジネスの王者(イノベーター)を輩出したいなら、MBAや中小企業診断士(経営企画じゃなく経営実行。しかも単なる知識面が中心)や、理系の勉強(技術力)と、ビジネスコンテスト(経営企画)の3つで測ればいいと思います。
大学受験は「どのような能力を測りたいのか?」という根本設定がまず必要です。
学問の適性なのでしょうか。
企業側も、大学側の事情を理解するべきです。
学問の適性がある人材がペーパー試験をくぐって、大学に入学してきたという事実に。
そこにビジネスの適性やコミュ力や創造力が加わっているかは、別問題なのです。
しかも、小論文などの創造力を測る試験も、学問の創造力しか測れません。
文系、理系のテーマにせよです。
ビジネス、芸術の創造力は、大学受験ではテーマに設定しにくいでしょう。
ビジネスならビジネスコンテストだし、芸術ならそれぞれの賞(作家や漫画など)が既にあります。
そして、受験生もその事実に気づくべきでしょう。
学問の適性や、OS力(情報処理能力や集中力や暗記力や体力など)があるという証明に過ぎないということに。
医者などの専門職は別ですが。
大学受験をゴールにして燃え尽きた人材は、その後の長い人生で迷うことになります。
限定された能力だけを高く評価されたことに気づかず、自分がエリートだと錯覚してしまうからです。
大学合格後も、違う努力をし続けないといけないのです。
ただし、OS力が高いのだから素質はあるわけであり、新たな業種や専門知識(ビジネス含む)のアップデートを行えば(コミュ力はあるのは当然として)、経営者人材やイノベーター人材として、開花する可能性はあるかもしれません。
5 高学歴(理系)のOS力を見るか、それとも即戦力系(専門学校卒)か
別の話題ですが、就活(IT業界とする)の際、高学歴(理系)のOS力を見るか、それとも即戦力系(専門学校卒)を取るかは難しい問題でしょう。
高学歴(理系)は伸びしろがあり、潜在能力が高いので、将来飛躍する可能性はあります。
もちろん、IT業界に興味あってのことです。
興味がなく、こだわりが低い高学歴(理系)はOS力はあっても、伸びしろに限界がくるでしょう。
動機は金儲けだから、金を稼いだら、引退する可能性も高いです。
即戦力系(専門学校卒)だとしても、興味が猛烈にあり、ゲームなどが好きで、アイデアをどんどん発案してくるやる気がある人材であれば、前者よりは使える可能性はあります。
前にも書いたように気づかいがあり、熱意があり、気づく能力が高いからです。
6 OS力や素質か?(知識は後でアップデート)。
それとも、熱意(根性や覚悟あり)や、その業界のマニア的知識か?
どちらをあなたの会社なら取るでしょうか?
もしくはどちらもそれなりに使える人材であり、普通はどちらの人材も来ない会社が多いかもしれないですね。
高学歴(理系)も来ないし、その業界が好きで、熱意の証拠としてマニア的知識があったり、アイデアを発案したりする人材は来ないのかもしれないです。
ちなみに、高学歴でその分野に興味がなく、やる気がない人材は高学歴の中での低人材と言えます。
中以上の高学歴、特に、上の高学歴は幹部人材であり、優秀であると言えるのではないでしょうか。
OS力が高く、ビジネス知識などをアップデートするやる気があり、その分野に熱意があるなら最強です。
あくまで、低の高学歴と上の専門卒を比べた話です。
上の専門卒でも即戦力であるし、優秀であると思いますが、大企業では幹部人材にはなりにくいでしょう。
7 世の中で生きていくために必要な力とは何か?のまとめ表
さて、今までの内容をまとめて世の中で生きていくために、必要な力とは何か?を書きます。
ある程度の見通しのために、まとめておきます。
創造力(学問(文系、理系)、ビジネス、芸術など)
思考力(地頭力とも呼ぶ。論理的思考力(ロジカルシンキング、ラテラルシンキング、クリティカルシンキングなど)、哲学的思考、数学的思考、多面的思考力、分析力など)
OS力(情報処理能力・集中力・暗記力・体力(勉強と肉体的)など)
メンタル系(根性、根気、やる気、興味がある、好奇心が強いなど)
コミュ力(人間理解、ノンバーバル、人たらし力、チームワーク力、リーダーシップ、マネジメント力、性格(非認知能力?実行力は(やり遂げる力)に含まれる)、価値観など)
感覚的能力(予測力、直観力、洞察力、判断力、意思決定力、メタ認知力、気づく力、理解力など)
知識(学問(文系、理系。教養との区別は不明)、ビジネス系、専門知識、宗教や文化、暗黙知など他分野に渡る)
技能(表現力(文章力、絵、音楽、数式、プログラミングなど)、手先の器用さ、オペレーション的業務など)
などが挙げられます。
http://d.hatena.ne.jp/Chikirin/20110922
2011-09-22 未完の「能力リスト」
有名ブロガーちきりんも能力の分類をしています。参考までに。
ではこの辺で。(4243文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。
参考・引用文献。
「コンサルは会社の害毒である」
2011-09-22 未完の「能力リスト」ブログ記事。