2020年教育改革への僕の本「フィクサーによる日本の教育改革本5 第3章 上」PART2

どうも、武信です。(No141)  

 

前回の記事が以下です。

 

 

2020年教育改革への僕の本「フィクサーによる日本の教育改革本5 第3章 上」PART2です。  

 

構想約5年以上!総文字数約31万2000文字以上の執筆物です。  

 

フィクサーだと僕が思う理由は、2014年頃(正確には2013年頃から着手)から、この本を書き始めており、それと連動して日本の教育改革も進んだことが、まず挙げられます。  

 

また、それ以上の確固たる証拠もありますが、それは伏せることにします。(本が1冊書けるほどの情報量になります)  

 

3 和田秀樹氏の主張

 

さて、和田秀樹氏は従来のペーパー試験肯定派なのですが、その主張をまとめてみます。  

 

「受験学力」という本を参考にしました。  

 

「ノウハウ学力」として知識を応用する力、記憶力、自己分析能力、計画作成能力、自己動機づけ能力などを挙げています。  

 

数学は「知識を応用する力を身につけられる」と言います。  

 

和田氏は頭の良さを、「問題解決能力」と主張し、問題解決とは「知識を用いて推論する力」だといいます。

 

つまり、既知の知識の加工や組み合わせで問題を解決します。  

 

これは和田氏の提唱する、暗記数学の考え方そのものだそうです。  

 

数学に関しては、僕は非常に重要な科目だと考えています。  

 

数学に関しては受験の弊害を指摘しないつもりです。(ただ、過剰スキルだという意見もあります)  

 

次に、記憶力について述べます。  

 

まず、知識とは「長期記憶」のことであり、情報とは頭の外にあるものです。

 

そして、和田氏は受験勉強で鍛える記憶力が、知識社会では有効だと言っています。  

 

その点には僕も同意します。OS力でも書きましたが、暗記力(記憶力)は確かに鍛えられます。  

 

しかし、コンテンツに関しては、例えば、歴史科目でいえば重箱の隅をつつく用語などにより、組み合わせの際にまったく使われないのでは?という用語すら覚えさせられます。  

 

このコンテンツの無意味さは、受験勉強の最大の欠陥だと思います。(理系は別かもしれません)  

 

さて、記憶は3つの段階に分かれます。

 

入力段階の「記銘」(最近は符号化とも呼ばれます)→貯蔵段階の「保持」(最近は貯蔵とも呼ばれます)→出力段階の「想起」(最近は検索とも言われます) の3段階です。  

 

入力段階(インプット)では「理解」と「注意」により、入力がスムーズになります。

 

理解した方が暗記しやすいのは分かりやすいです。  

 

問題は「注意」なのですが、注意はさらに「集中」「関心」に分かれます。

 

集中力は勉強のやり始め(初頭効果)と終わりがけ(終末効果)に増します。  

 

受験勉強でいえば、春と受験直前に集中力が増しますよね。  

 

中間試験や模擬試験などのテストを設ければ、受験勉強の中だるみを防ぐことができます。

 

小刻みに「勉強のやり始め」と「終わりがけ」を作るのです。  

 

また、「音読」と「計算」も集中力を上げます。加えて、集中力が下がる理由はうつ状態や不安、睡眠不足、薬物の影響です。  

 

不安な状態(異性に告白しての結果待ちなど)は避けるべきです。  

 

「関心」については、この章の「非認知能力」の「好奇心」で詳しく述べています。  

 

次に、貯蔵段階、つまり記憶を保持するためには「復習」が昔から効果的でした。

 

復習の間隔は大事な点です。エビングハウスの忘却曲線もありますしね。  

 

最後の出力段階である「想起」が苦手な人は多いと思います。

 

「喉元まででかかっているのに出てこない」のは、「想起」が上手く行ってないのです。  

 

「想起」を良くするためには問題集や過去問などで練習を積むことです。

 

本番形式にすることで「想起」を強化することができるでしょう。  

 

そして、自己分析能力です。

 

知識が豊富で推論力が高ければ、優れた問題解決ができると思われがちですが、そうはいきません。

 

そこには人間の心理状態が絡んできます。  

 

時々の心理状態により(例えば、恋人に振られたときなど)、意見、意思決定まで変わってしまうのが人間なのです。(その点、コンピュータは心理がありませんから、そのまま知識と推論で問題解決力が発揮されます)  

 

心理状態を制御するのは感情ですから、感情を制御する術を身につけなくてはいけません。

 

それが自己分析能力であり、メタ認知力です。つまり自分の認知状態を認知するのです。  

 

「メタ認知」は今、自分は「感情に振り回されていないか」「知識は足りているか」「思考パターンは適切か」など、自分を正確に知ることをしないと、優れた問題解決に至らないのです。  

 

要するに、自分を正確に知り、それに基づいて自らをチェックし、修正できる人がメタ認知力が高い人であり、賢い人なのです。(この話については「本題に入る前の前置き」の「自己評価と他者評価の話」でもある程度、似たようなことを述べています)  

 

和田氏によれば、志望校の過去問分析、つまり、配点や傾向と自分の得意・不得意科目の把握により、志望校への効率的な受験勉強ができることが、メタ認知と同じであるといいます。  

 

最後に、スケージュール作成能力です。

 

受験勉強は長期戦なので、スケジュール作成能力が大事です。

 

計画を立て、計画通りにならないことを学び、実現可能性の高い計画を立てられる能力が育つのです。  

 

「自己分析能力」と「スケジュール作成能力」については、第4章「日本の高学歴の問題点」でも述べていますが、鍛えていない人もけっこういると思います。  

 

以下、第4章に書いてありますが、一部を載せておきます。

 

受験の場合は、予備校や学校などが全部、計画表を作ってくれてやるべきこと(参考書や教材など)も決めてくれて、あとはやるだけという受験生もいるでしょう。

 

そういう人は戦略の妙味を味わっていなくて、実行力だけはありますが、資源配分という頭を使っていないことになるでしょう。以上、ここまで。  

 

加えて、「嫌なことでもやらなければならない根性や根気」が身につくのも、受験勉強の恩恵でしょう。(これは僕もOS力で言及してます)  

 

嫌な受験勉強を耐えてきた人材(高学歴)はそれだけ、根性・根気があり、そう簡単には会社を辞めないのでは?と思われます。  

 

学習が習慣化している人が高学歴(勉強体力がある)という点も、受験勉強の利点だと思います。  

 

このように、大学受験のペーパー試験にも利点はあるのですが、僕は以降のページで欠陥や改善案を述べていきます。  

 

4 思考力とOS力

 

さて、大学受験の内容(コンテンツ)の重要性が薄く、思考力、OS力(ノウハウ学力でもあります)を中心に見るから多浪が嫌われます。  

 

浪人は2浪までと言われるのは、長年勉強すれば大学受験への慣れもあり、ある程度、成績が上がるのは当たり前と見られているからです。

 

「どれだけ短時間で成績を伸ばせたのか?」つまり思考力やOS力を見たいのです。  

 

根性・根気は短期決戦なら、見ることができます。  

 

ペーパー試験(大学受験)はあくまで学問の素養を見ているし、OS力や思考力などを測っていますが、経営系・ビジネスの適性やコミュ力までは測っていません。  

 

補足として、理系のOS力、思考力の潜在力は高いと思います。

 

特に数学、物理学です。  

 

知識集約型のイノベーションを実現させるには、理系の高学歴の力は不可欠です。  

 

僕は主に、文系の高学歴を批判しているつもりです。

 

理系の高学歴は今でも十分機能しているでしょう。ノーベル賞受賞者も多いです。  

 

そして、高学歴(主に理系)は思考力勝負です。  

 

ブラック企業に入れば根性は鍛えられます。

 

体育会系も同じです。

 

ですが、根性だけでは乗りきれない領域があるのも事実でしょう。  

 

例えば、将棋の羽生さんに根性だけでなれるか?といえばなれないです。

 

地頭や才能ありきです。

 

また、研究者や学者は思考力勝負であると思います。  

 

高学歴(主に理系)は学問の王者であり、ビジネス適性は不透明ですが(根性も大事なので)、研究者や学者には向いていると言えます。  

 

超一流の研究者や学者は素質や才能ありきで、思考力勝負であり、根性だけではなれないのです。  

 

東大、京大のペーパー試験は研究者や学者養成場なら、思考力を見る試験にした方がいいでしょう。(政府は暗記偏重から思考力重視へとシフトしようとしています。理系は以前から思考力の割合が高いですが)  

 

ではこの辺で。(3702文字)  

 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。

 

参考・引用文献。

「受験学力」

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