どうも、武信です。(No180)
2020年教育改革への僕の本「フィクサーによる日本の教育改革本7 第8章」PART1です。
構想約5年以上!総文字数約31万2000文字以上の執筆物です。
フィクサーだと僕が思う理由は、2014年頃(正確には2013年頃から着手)から、この本を書き始めており、それと連動して日本の教育改革も進んだことが、まず挙げられます。
また、それ以上の確固たる証拠もありますが、それは伏せることにします。(本が1冊書けるほどの情報量になります)
第8章「日本の大学受験の最大の問題点」
1 日本の大学受験の最大の問題点
適材適所で人材を活かすことが、教育の最終目標だと述べました。
その中でもイノベーターは、特に重要な位置づけです。
ここからは、「日本の大学受験の最大の問題点」を挙げていきます。
「東大主席弁護士が実践!誰でもできる<完全独学>勉強術」という本を参考にさせてもらいました。
著者の実績・キャリアはものすごいです。
東京大学法学部に合格し、さらに主席で卒業。卒業後、財務省に入省。
大学3年時に司法試験合格。現在は弁護士として活躍。
著者の事例から、「大学入試の問題点」が浮かび上がりました。
著者は自分の能力「読む、書く、聞く、話すの4つの能力」のうち、5段階で自己評価すると、読む=5、書く=3、聞く=4、話す=1と言っています。
「読む」「聞く」というインプットは高評価ですが、「書く」「話す」というアウトプットが低評価。つまりインプット偏重です。
さらに「書く」といっても著者が得意なのは、インプットした情報をそのまま転写するように書くことです。
「創造的にゼロから文章を書くことは、得意ではない」と述べています。
著者には失礼ですが、「大学受験がインプット偏重者にかなり有利な試験であることは明らかだ」と思います。
弁護士としては有能なのでしょう。
イノベーターとは毛色が違うと感じます。
現代文、古文、漢文のマーク式は論外ですが記述式でさえ、創造的に文章も内容も磨く行為が求められません。
英語はインプット偏重はある意味、やむを得ません。
日本人が英語を、母国語のように使いこなすのは至難の業です。
TOEFLでは4技能の全てを求められますがそうはいっても、英語のネイティブには敵いません。
大学受験は学問の素養を見ており、成功要因の一つ、ビジネス適性は見ていないと述べました。
それはいいでしょう。
学問の素養を見て、学問の道に進む者もいるし、学問がビジネスに活かせる場面も多少はあるからです。
ですが、学問の最大の関門は論文です。
学者として評価されるには論文であり、アウトプットです。
もしくは、研究だけでなく、授業をする際にも話す力は必要です。
アウトプットがかなり求められるのです。
なのに、「大学受験がアウトプット能力を見ていないのはマズイのではないか?」という素朴な疑問なのです。
著者は極端な例かもしれませんが、著者のような人が最高の実績を得ています。(弁護士としては有能なのでしょうが、その他は不明です)
アウトプットを見る試験に変えないと、「大学受験は学問の素養さえ見ることができないのではないか?」と危惧しています。
小論文は絶対に課すべきです。
あとは面接です。
コミュ力も成功の要因の一つですが、そこまでの世渡り力は大学受験では見なくていいでしょう。
ですが、最低限のノンバーバルやアウトプット力は見るべきです。
著者の本から、このような問題意識が浮かび上がりました。
ただし、課題はあります。
受験生が多いので手間がかけられないのです。
限界があります。マーク式に偏るのもそのせいです。
他にも、マーク式を採用する大学が多いのは、小論文だと受験者が減り(慶應の事例)、受験料が徴収できないという理由もあります。
小論文、面接は手間がかかります。
今、考える力(思考力)とかいうような大学受験改革が行われようとしています。
インプット偏重が多少、改善するのは良いと思いますが、「ペーパー試験でどれだけ測れるか?」が問題です。
理系の場合、従来の試験でもある程度、測れていたはずです。
文系の場合、どうなるのでしょうか?
記述式でしかも答えが一つではない問題で、さらに採点者の力量が問われる問題を作らないと、思考力は見ることができないので、点数化や偏差値による序列化とは相いれない問題になると思われます。
よって、公平さが消えます。
上から点数の高い順に、大学側が合格させるという形式となじまないのです。
思考力を測るには、思考過程が文章化されている必要があります。
また、答えだけが合っているだけではダメです。
答えはそもそも一つではないのが、世の中であり、それを試験にも反映させようという試みなのだとしたら、答えは採点者の力量に左右されますから、公平ではなくなります。
ビジネスコンテストや作家の賞などと同じで、プロが採点し、しかも評価が多少ばらつくという形式が、思考力を測る手段とは相性がいいのです。
この思考力というテーマについては、第14章でまた取り上げます。
2 「プロの知的生産術」からの引用・まとめ
ここで、「プロの知的生産術」という本を引用・まとめをします。
気づきをかなり与えてもらいました。
情報の流れとして、最初に1 「情報の収集、発見、気づき」というインプットがあり、次に2 「情報の分析、加工、編集」があり、一番最後に、3 「情報の発信、対話、議論、説得、脅かし」というアウトプットが続きます。
単純に言えば、情報を集め、その情報を分析したり、加工したりして、最後に何らかの形でアウトプットする、ということです。
1と2のプロセスはいいとして、3の発信は、文章による一方的な発信もあれば、人に直接話すということもあります。
それによって、人を説得するようなこともあれば、その情報で人に脅しをかける、などというのも発信の一種です。
手に入れた情報が、すべてこのプロセスどおりに発信されるわけではありません。
このプロセスは間を飛び越えたり、あるいは、逆に進む場合もあります。
例えば、「これ面白いな」と思いついたことをすぐ、近くにいる人に「聞いて、聞いて」と発信してしまう場合。
集めた情報が分析を経ずして、あるとき一気にスパークして、発信に至ることもあります。
さらに、このプロセスはループすることもあります。
例えば、発信をしているうちに急に、「これってこういうことだったのか!?」と気づいてしまうような場合。
これは優秀な経営者に多いのですが、話しているうちに自分の話したことに触発されて、「そうか、こういうことか」とどんどん新しいひらめきが生まれてくるという状態です。
3の「発信」の部分で必要となるのは相手を感動させる話術、人の心を動かす文章術といった、ある意味「芸」の世界です。
ここでの差別化は、新人にとっては難しいです。
「みのもんたの話術を盗め」や「村上春樹の文章を真似ろ」と言われても、不可能でしょう。
2の「加工・分析」で必要とされるのは自分自身の独自の視点です。「レンズ」であり、切り口の面白さです。
これも、最初からここで勝負をするのは難しいです。
1の情報収集で差をつけるのが新人の場合、やりやすいです。
特に、立場が上の人ほど仕事が忙しくなり、一次情報を集めることに割く時間は限られてきます。
また、立場が上がれば上がるほど、現場とのコミュニケーションは取りづらくなります。
つまり、玄人あるいは地位が高くなればなるほど、現場との距離が離れてしまいがちで、結果として素人が玄人に勝ちやすい、というのが情報収集のところなのです。
もちろん、情報収集には「人脈」という要素も含まれるため、玄人は玄人なりのアナログで勝負するやり方をもっています。ここまで長めに引用・まとめ。
著者の内田和成氏は面白い本をいっぱい書いているので、読むといろいろな発見がありますよ。
内田和成氏の本はハズレがかなり少ないです。ビジネス書作家としてはすごい人だと思います。
ちなみに、3の「発信」は僕が解釈するに、プログラミングや手作業なども含まれると思います。(ITやモノ造りです)
こう考えると、インプット偏重の大学入試に大いに問題がありますよね?
マークシートの問題は覚えた知識が当たっているか判断しているだけです。
そこには2の「情報の分析、加工、編集」はなく、3の「情報の発信、対話、議論、説得、脅かし」はもちろんありません。(小論文、面接は除きます)
ではこの辺で。(3721文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。
参考・引用文献。
「東大主席弁護士が実践!誰でもできる<完全独学>勉強術」
「プロの知的生産術」