初心者のための経営学の教科書「俯瞰経営学3」PART5

どうも、武信です。(No334)  

 

「フィクサーによる日本教育改革本」も教育の全体図・俯瞰図でしたが、経営学でも俯瞰図を作ろうという野心で作ったのが本書です。  

 

「フィクサーによる日本の教育改革本」も教育業界に影響を与えていると思われますが、この俯瞰経営学も多少は影響を与えているかもしれません。  

 

作り始めたのは3年くらい前ですし、まだ未完成ですが、出版社らにパクられまくり、新規性がなくなったので、無料で公開します。  

 

「俯瞰経営学3」のPART5です。

 

本編はここからです。  

 

前置き編が終わって、ようやく本編に入ります。

 

ここからが僕の経営学の俯瞰全体地図です。  

 

 

12 マーケティング(メディアの話)

 

メディア(TVや本や新聞など)の例で言えば、言論などは最大公約数の一般論しか述べられません。

 

読者や視聴者の前提知識は皆、異なっており、個々に対応した話ができないのです。  

 

よって、メディアらの情報は読者や視聴者らにとって皆それぞれ、解釈が異なります。  

 

執筆者の考える解釈通りに、読者は解釈してない可能性が高いのです。  

 

解説不足や、逆に、過剰な解説だと読者は感じます。

 

よって、個々の読者にカスタマイズされた内容が理想となります。  

 

または、執筆者が読者の側にいて、読者の理解不足の所は説明してもらえる環境だと、最高なわけです。  

 

ですが、そんな恵まれた環境が整うわけがなく、読者は執筆者の解説不足な点を、「他の人や本」で補うか、解説過剰な点(理解している箇所)は飛ばす、という作業が必要になります。  

 

これはメディアの特性上、仕方ありません。

 

個々の読者のために「たった1人の特殊な人のため」に、書けないのです。  

 

そこを理解しないと、読者は「僕の思想とは違う。何で著者はこんな説明過剰にするのかや、逆に、説明不足だな」と感じるわけです。  

 

執筆者はいろいろな読者を想定して書いており、最大公約数を狙っています。  

 

話がずれましたが、「誰に」というターゲットを扱うのは意外と難しいのです。  

 

13 マーケティング(購買頻度と購買時期の4象限&RFM分析&ペルソナ&ファンの度合いと影響力の4象限)

 

さらに、「誰に」では、コンシューマー(消費者)は新規顧客です。  

 

対して、カスタマー(顧客)はリピーターとファンであり、お馴染みさんのことです。  

 

カスタマーの方がコンシューマーより、商売上、楽なのは分かりますよね?

 

新規顧客は開拓が大変ですから。  

 

1度、買ってもらったカスタマーには認知されていますから、マーケティングが楽になります。  

 

ここでマトリクス図を書きます。  

 

購買頻度購買時期で、4つの事象に分けます。  

 

購買頻度は少なく、購買時期もかなり昔の客は「難しい顧客」です。  

 

購買頻度が多く、購買時期も最近は「ありがたい顧客」です。

 

優良顧客、VIPであり、最も大事にしたい客ですね。  

 

購買頻度は多かった、購買時期は昔だったのは「ご無沙汰な顧客」です。

 

顧客に忘れられているので、掘り起こしが必要です。  

 

購買頻度は少なく、購買時期は最近の客は「将来有望な顧客」です。

 

サンキューレターなどを送り、まだ顧客が自社の商品を忘れないうちに、自社の良さを伝えておくのです。

 

さて、ビッグデータ分析では「いつ、どれくらいの頻度で、いくら使ったか」の「RFM分析」が重要です。

 

Rは「最新の購買日で、いつ買ったか?」(Recency)です。

Fは「購買頻度で、何回買ったか?」(Frequency)です。

Mは「購買金額で、いくら使ったか?」(Monetary)です。  

 

RFM分析で、顧客の購買行動を丸裸にできます。  

 

このデータがあれば、顧客への一番良いタイミングでプロモーションができます。  

 

代表的顧客像(ペルソナ)を具体的にイメージすることも、「誰に」充てた製品かを掴む上で役立ちます。  

 

顧客の本音(インサイト)やニーズを掴んでも、自社の価値観の設定によって、創り出すペルソナ象は変わってくるでしょう。

 

  「どんな人に買ってもらいたいか、どんな人に顧客になってもらいたいか」は結局、自社の価値観で決めるのです。  

 

顧客のニーズやインサイトは多様であり、その中からどれを選び、顧客にするかは自社の価値観、言わば好き嫌いなのです。  

 

そして、ここでまたマトリクス図を作ります。  

 

「ファンの度合い」「影響力」の2軸で4つの象限に分けます。  

 

「ファンの度合い」が強く、「影響力」が強い人はキーパーソンです。

 

こういう人は企業の広告塔なので、「アンバサダー」(ambassador)と言われます。  

 

「アンバサダー」は「大使」という意味で、芸能人などが観光大使として任命されることがありますが、そういう役割を企業の代わりにやってくれる存在を指します。  

 

他人の購買行動に影響を与える存在を、「インフルエンサー」(influencer)といいます。  

 

有名ブロガーなどが典型例です。  

 

14 マーケティング(プロダクト・ライフサイクル&イノベーター理論&デザインのプロダクトサイクル)

 

また、商品にも人生があり、サイクルがあります。  

 

これを「プロダクト(製品)・ライフサイクル」と言います。

 

次のような流れになります。

 

1  導入期 発売してすぐの時期。

2  成長期 世の中に広めていく時期。

3  成熟期 定着してピークを迎える時期。

4  衰退期 売上が落ちていく時期。

です。  

 

それぞれの時期で、マーケティング手法は異なります。詳しくは「なぜか売れるの公式」」という本のP99~101を読んでください。  

 

このプロダクトライフサイクルに沿って、顧客の購入態度が変わります。  

 

導入期の時期、つまり、新商品にすぐに飛びつく顧客もいれば、成熟期以降じゃないと(皆が使い始めて定着してからじゃないと)、買わない顧客がいます。  

 

このような購入態度のことを「イノベーター理論」と呼ぶのですが、以下、詳しく書きます。  

 

「あなたの会社にイノベーションを起こす新事業開発スタートブック」という本から一部引用・まとめ します。P112から。  

 

イノベーター。「オタク」。新しいものなら何でも飛びつく人。

アーリーアダプター。「必要とする人」。自分の課題を解決するために買う人。

アーリーマジョリティ。「選ぶ人」。商品を評価し選択する人。

レートマジョリティ。「普通の人」。 以上、ここまで。  

 

イノベーターは市場全体の2.5%と言われ、アーリーアダプターはイノベーターの次に買う層で、市場全体の13.5%と言われています。  

 

3番目の「アーリーマジョリティ」は「アーリーアダプター」の影響を受けて購入する層です。市場全体の34%を占めます。  

 

4番目が「レイトマジョリティ」と言われ、市場のピークを超えてからようやく使い出す層です。市場全体の34%を占めます。  

 

最後が「ラガード」と言われ、流行やトレンドに興味がない層です。市場全体の16%と言われています。  

 

イノベーターとアーリーアダプターに浸透させ、その後のアーリーマジョリティに広げられるか?が勝負所です。

 

アーリーマジョリティに広がった商品が、俗にヒット商品と言われます。  

 

ハイテク商品のイノベーター理論で「キャズム」という本があり、アーリーアダプタ-とアーリーマジョリティの間に大きな溝(キャズム)があり、ここを境として、製品の普及度合いが決まるといいます。  

 

上記のプロダクトサイクルはデザインにも使えます。

 

1  導入期 発売してすぐの時期。

2  成長期 世の中に広めていく時期。

3  成熟期 定着してピークを迎える時期。

4  衰退期 売上が落ちていく時期。

と書きました。  

 

「経営学者が書いたデザインマネジメントの教科書」という本のP12~14に詳しく書かれています。

 

少し簡単に書くと、デザインによる差別化戦略が有効なのは、成熟期衰退期ということになります。  

 

しかし、成熟期に入ってから、デザインの差別化に取り組んでも遅く、それ以前から、着手しておかないといけません。  

 

デザインによる差別化を有効にするには、企業の置かれている競争上の地位が大事になります。  

 

競争上の地位とは市場シェアに着目しますと、リーダー(市場シェア40%)、チャレンジャー(市場シェア30%)、フォロワー(市場シェア20%)、ニッチャー(市場シェア10%)という分類になります。  

 

経営資源独自性(質) 高い 経営資源力(量) 大きい  

リーダーです。

 

経営資源独自性(質) 低い 経営資源力(量) 大きい 

チャレンジャーです。

 

経営資源独自性(質) 低い 経営資源力(量) 少ない 

フォロワーです。

 

経営資源独自性(質) 高い 経営資源力(量) 少ない 

ニッチャーです。  

 

質も量もでかいのがリーダーであり、質だけが低いのがチャレンジャーであり、差別化戦略をしないと、リーダーに太刀打ちできません。  

 

価格競争力も高いのがリーダーなので、価格競争力では勝負できないチャレンジャーは差別化戦略を採るようになります。  

 

リーダーはチャレンジャーの差別化に対して、模倣してきます。チャレンジャーは模倣されたら、また差別化の繰り返しです。

 

ともかく、価格競争力では勝てないのです。  

 

リーダーの戦略は市場にいる様々な客に対応することから、「全方位戦略」と言われます。

 

フォロワーは質も量も低いです。  

 

フォロワーの戦略はリーダーやチャレンジャーを模倣しつつ、少し劣った市場で事業の継続に必要な利益を上げていくだけになります。

 

つまり、「模倣戦略」です。  

 

ニッチャーは量は少ないですが、質は高いので、ニッチな分野で勝負できます。(独自性が高いので、独自の客層を狙っています)

 

つまり「集中戦略」ですね。(差別化集中戦略とも言えます)  

 

このように差別化戦略が有効なのは、チャレンジャーとニッチャーなのですが、デザインに関しても同様なのです。詳しくはP18~22を読んでください。  

 

デザインの差別化が難しいのは、人の心理にスノッブ効果バンドワゴン効果があるからです。  

 

スノッブ効果とは、「他人と違うモノに惹かれる気持ち」のことです。(流行りに、のりたくない)  

 

バンドワゴン効果とは「皆と同じモノに惹かれる気持ち」のことです。(流行り、勝ち馬にのりたい)  

 

世間においては、スノッブ効果で流行りにのりたくないという流れになったり、バンドワゴン効果のように流行りにのりたいという流れになったして、デザインで差別化するのが難しいのですね。  

 

しかし、スノッブ効果が優勢になると、バンドワゴン効果が揺り戻しを起こし優勢になり、そうなるとスノッブ効果という流れが延々と続き、どんなものもシェア100%にならないのです。  

 

デザイナーの戦略としては、バンドワゴン効果が優勢のときは差別化の程度が小さいデザインで勝負をし、スノッブ効果が優勢になるタイミングで、これまでと大きく違うデザインで勝負をするということになります。

 

ではこの辺で。(5796文字)  

 

このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。

あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。  

 

参考・引用文献。  

 

「なぜか売れるの公式」」

 

「あなたの会社にイノベーションを起こす新事業開発スタートブック」

 

「経営学者が書いたデザインマネジメントの教科書」  

 

参考引用文献がわからなくなったので、僕の「俯瞰経営学」で参考にした本は全冊載せておきます。  

 

参考・引用文献。

「27歳からのMBA グロービス流リーダー基礎力10」

「正解が見えない課題を圧倒的に解決する超仮説思考」

「超・検証力 その仮説は本当に成果を出せるのか?」

「世界市場で勝つルールメイキング戦略」

「ハーバードはなぜ日本の東北で学ぶのか」

「ビジネスモデルナビゲーター」

「リクルートのすごい構創力」

「0to100会社を育てる戦略地図」

「世界最高峰の頭脳集団NASAに学ぶ決断技法」

「数学嫌いの人のためのすべてを可能にする数学脳のつくり方」

「文系が20年後も生き残るためにいますべきこと」

「マッキンゼーが予測する未来」

「RPA革命の衝撃」

「日本流イノベーション」

「統計学が最強の学問である ビジネス編」

「入社10年分の思考スキルが3時間で学べる」

「大前研一IoT革命」

「新富裕層の研究」

「ビジネスで使える経済予測入門」

「定量分析の教科書」

「稼ぐ人財のつくり方」

「社員20人なのに新卒採用に1万人が殺到。日本一学生が集まる中小企業の秘密」

「リーダーの基準」

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「イノベーションの壁」

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「未来を味方にする技術」

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