どうも、武信です。(No316)
「フィクサーによる日本教育改革本」も教育の全体図・俯瞰図でしたが、経営学でも俯瞰図を作ろうという野心で作ったのが本書です。
「フィクサーによる日本の教育改革本」も教育業界に影響を与えていると思われますが、この俯瞰経営学も多少は影響を与えているかもしれません。
作り始めたのは3年くらい前ですし、まだ未完成ですが、出版社らにパクられまくり、新規性がなくなったので、無料で公開します。
前置き編です。
PART1です。
前置きだけでこんなに長いのか?」と思われる方もいるでしょうが、本編を読む上でも、また経営学を理解する上でも重要な知識なので、前置きと思わず、じっくりと読んで習得してください。
1 前置き
この本は経営学の俯瞰図、全体像を描いた本です。
そのため、膨大な情報を表面上だけつぎ込む体裁になりました。
別の表現で言えば、たくさんの本からの情報をつぎはぎしたとも言えます。
もちろん、僕のオリジナルな主張も盛り込んでありますが、俯瞰図という位置づけのため、先人の力をたくさん借り、キュレーターとして僕が力を発揮し、まとめあげた本です。
いろいろな本をまとめあげたと言うと、「楽なんじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、実際にやってみるとかなりの力量が求められます。
まず、「どこに何が書いてあったか?」をきちんと常に把握しておく抜群の記憶力がないと、本の部分の情報をピースのようにつなぎ合わせることができません。
つなぎ合わせるには、論理の整合性を取るための文章力を必要とします。
また、膨大な読書を必要とするので、そのための読書だけでもそれなりに大変です。 僕自身のオリジナルな主張+オリジナルな経営俯瞰図を作るための本のオリジナルな組み合わせ がこの本の最大の「売り」だと思います。
そして、経営俯瞰図を手に入れることで、全体像が掴めるので、読者の経営力は上がると思われます。
では、実際に読んでみてください。
2 ビジネスは自然科学ではない&「なぜデータ主義は失敗するのか?」からの引用・まとめ
まず、自然科学は自然を扱っています。
それとは違って、文系は経済学、経営学、法律にせよ、人間が絡みます。人間が絡みますと、一気に複雑な仕組みになります。
株式市場の予測が、コンピュータには難しいのはそのためです。
「人間の営み全て」が絡むのが経営学です。
ビジネスとは、自然科学を中心としたモノ造りだけでは、ダメなのです。
人間相手ですから、人間を深く知ることから、経営学やビジネスは始まります。
ここからは「なぜデータ主義は失敗するのか?」からの引用・まとめです。
人文科学は芸術、哲学、文学、人類学、社会学、心理学などがあります。
社会科学はもっと定量的な分野でありますが、人文科学は現象学的な面に光を当て、人が世界をどのように体験するかを探ります。
ハードサイエンスが「属性」(質量や距離といった厳然たる事実)のあるデータに着目するのに対し、人文科学は人がそれらの属性を、いかに体験するかという「アスペクト」を理解させてくれるデータを収集します。P33から。
全景にあるもの(たとえば「わが社は競技スポーツウェアの市場シェアを失いつつある」という事実)を明らかにするのが、デフォルト思考だとしたら、目に見えない背景、つまり、認識できるものの背後にひそむ多層的なニュアンス(たとえば「競争ではなく健康こそ運動する多くの人の主たる動機である」)を吟味するのが、人文科学です。
自然科学は「属性」(この家には部屋が8つあり、あの家には部屋が6つある)をもつデータに着目するのに対し、人文科学は人がそれらの属性をいかに「体験」するか(六部屋のうちで彼女の一番のお気に入りは黄色い部屋だった。祖母の幽霊を初めて見たのがその部屋だったからだ)に光を当てる、データを追求します。
私たちは人間の体験を検分するデータを「アスペクト」と呼びます。P32から。以上、ここまで。
「人文科学的バックグラウンドの人材」を雇っても、「ビジネス思考の教育や企業文化に精通し、なおかつ彼らを上手く導く者」がいない限り、彼らの能力を使いこなして成果を出すことはできないでしょう。
「人文科学による洞察」を、「経営の課題などの文脈」に翻訳しないといけません。
人文科学の感性(人間を知るということ)と、データ分析や理系の技術などを総合して、ビジネスに当たらなければなりませんね。
これを「人間起点アプローチ」と呼びますが、後で述べることとします。
ではこの辺で。(2141文字)
このブログは個人的見解が多いですが、本・記事・YouTube動画などを元にしつつ、僕の感性も加えて、なるべく役立つ・正しいと思われる記事を書いています。
あくまで読者がさらに深く考えるきっかけとなればいいなぁという思いですので、その辺は了解ください。
参考・引用文献。
「なぜデータ主義は失敗するのか?」